第3回 でんでんむしの
アチコチ散歩
いかだに乗せて運ばれる蕎麦を食べて、
日本画家の主人の描いた鳴竜の天井絵を見に行こう 2019.6.22実施
午前10時、勝海舟の銅像から出発です。
天気予報では、傘マークがなかったのですが、何だか雲行きが怪しくなってきました。
アチコチの案内人から説明を受けているときにポツポツと冷たいものを感じるようになりました。
勝海舟の銅像裏です。西郷隆盛と勝海舟、同時期に活躍したのに、西郷隆盛の銅像はあちこちにあるけれど、勝海舟の銅像はない。日大一校の講演会で話された日大教授の言葉から、「海舟の功績を後世に残すために全身像を建てよう」という機運が高まったとか。銅像の裏に寄付した方々の名前が書かれています。
勝海舟の銅像から、土手沿いの道を下り、枕橋を渡り、隅田公園内から牛島神社に向かいました。
牛島神社は、本所の総鎮守で、かつてはもう少し北の墨堤常夜灯の東にあったそうですが、関東大震災で焼失し、現在の地に移ったようです。
写真奥の鳥居は、昨年の台風で被害を受け、新しく建てられたものです。
ちょっと変わった鳥居で、三ツ鳥居(又は三輪鳥居)といい、よく見かける写真手前の明神鳥居の左右に脇鳥居をつけたものです。
拝殿に、須佐之男命厄神退治之図(すさのおのみことやくじんたいじのず)の復元写真が飾ってありました。
北斎が86歳の時に描いた肉筆画は、牛島神社に奉納されたのですが、関東大震災で焼失してしまいました。2016年に凸版印刷のデジタル技術で推定復元し、今は北斎美術館に常設展示されています。
牛の字が付くだけあって牛の像が多いです。
ここでアチコチ散歩案内人から、この狛犬はオスでしょうか、メスでしょうかとの質問がありました。
オス、メスがあるのと首をかしげてしまいました。
さてどちらでしょうか?
次は三囲神社に向かいます。隅田公園内の魚つり場で釣りを楽しんでいる人を見ながら、すみだ郷土文化資料館の前を通り、見番通りに出て、小梅小学校前を通り過ぎると三囲神社です。
文和年間(1353〜1355)近江(滋賀県)三井寺の僧が巡礼中に、当地で壊れた社を改築しようとしたところ、土中より白狐にまたがる老翁の像を得ました。その時、白狐が現れ、この神像を3回まわったところから「三囲」(みめぐり)の名にしたと伝えられています。
狐が多いのでしょうか?
狐も見かけましたが、三越とゆかりがあるのでライオンもいました。
次は弘福寺から長命寺に向かいます。見番通りを先に進みながらわき道を見ると、料亭らしき建物を見ることができます。土曜日の日中でしたので、お店の周りはひっそりしていましたが、平日の夜ともなると、花街の華やかさが漂うのでしょう。見番通り沿いには向島墨堤組合の建物や、昨年、美食を堪能した「美家古」があります。
「美家古」の先に、立派な山門があり、木造本瓦葦入母屋造りの弘福寺の本堂が見えます
弘福寺の直ぐに近くに長命寺があります。長命寺は、幼稚園を運営しているので、平日は門が締まっており、境内には入れません。本日は土曜日でしたので大丈夫でした。
いよいよいかだながしそば「美舟音」に行きます。
美舟音は店内で蕎麦打ちをしており、打っているところを見ることができます。
カウンター席では、注文したお蕎麦がいかだに乗って流れてきました。お隣さんがちょっといかだを動かないように手を貸してくれないと流れて行ってしまいそうです。
1階から2階にあがり、天井をみると、2m×3m位の大きさの天井板に竜の絵が描かれていました。指定された位置で手を叩くと、竜が鳴くようです。
一度思いきり叩いたら、何か音が・・・したような。これが竜の鳴き声なのか?
もう一度確認のため叩きましたが、音はしませんでした。やはり、先ほどの音が鳴き声だったようです。迫力のある竜を見ることができました。残念ながら写真はうまく撮れませんでした。
2階の座敷に、店主で日本画家でもある河合祐吾さんの作品があります。2メートル近くある大きな美人画が、数枚おかれていました。
途中で本降りの雨になり、道々雨宿りをしながらのアチコチ散歩でしたが、目的である「美舟音」に無事に着き、美味しいお蕎麦も頂きました。
天井絵というと、神社仏閣に多いような気がしますが、民家にこんな大きな天井絵があるのに驚いてしまいます。鳴かなくてもいいです。これからこの絵はどうなっていくのでしょうか?ちょっと心配しながらお店を後にしました。